八ヶ岳高原ヒュッテ【休業中】

八ヶ岳高原ヒュッテ(旧尾張徳川邸)は、この歴史的建造物を海の口自然郷のシンボルとして今後も安心してご利用いただくため、2018年9月より2019年7月まで耐震強化および改装工事を行います。

自然郷のシンボルとして親しまれている八ヶ岳高原ヒュッテは、1968年(昭和43年)この地に移築され翌年ホテルとして営業を開始しました。1976年(昭和51年)にはテレビドラマ「高原へいらっしゃい」(田宮二郎・由美かおる主演)の舞台としても利用されています。 「八ヶ岳高原ヒュッテ」は、元侯爵徳川義親氏(尾張徳川家19代当主)の邸宅でした。

イギリス中世のチューダー様式(木造軸組工法2階建て・延床面積は799m2)のこの建物は、1934年(昭和9年)東京の目白に建てられました。設計は、上野東京帝室博物館(現東京国立博物館)や日比谷第一生命館、銀座和光などをてがけた渡辺仁氏(1887〜1973)です。

現在はゴールデンウィークと夏季(7月中旬~9月初旬)のみティールームレストランヒュッテ展示案内、売店の季節営業となります。

八ヶ岳高原ヒュッテと熊の彫り物の歴史について

ヒュッテ館内を見まわすと、階段の親柱などにある多くの熊の彫り物に気づかされます。熊の彫り物といえば北海道アイヌの土産品として有名ですが、この熊の彫り物の歴史に徳川義親元侯爵が大きくかかわっているのです。

義親氏は、明治維新後の生活に窮していた旧尾張藩士のために、北海道に土地を得て開拓(後の八雲村)を始めました。この八雲村の生活改善に尽力していた義親氏は、大正10年の洋行の時にスイスで熊の彫り物の土産と出会い、これを八雲の土産品として取り入れようと思い立ち、いくつもの彫り物を持ちかえって村人や近くのアイヌの人々に伝えたそうです。それが長い時を経て北海道の土産品として定着したといわれています。

何気なく見過ごしがちなヒュッテの熊の彫り物にはこんな歴史が隠されていたのです。