小山実稚恵の四季シリーズ 八ヶ岳の情景(全4回)

小山実稚恵

ピアノの夕べ
〈第3回〉冬・厳雪の かた

「情景と音楽の調和」を求めて、八ヶ岳の四季を巡る旅へ。

2020年1月18日(土)
午後3時00分 開場/午後4時00分 開演

【出演】
小山実稚恵(ピアノ)

【プログラム】

ベートーヴェン:

ピアノソナタ 第30番 ホ長調 作品109

ピアノソナタ 第31番 変イ長調 作品110

ピアノソナタ 第32番 ハ短調 作品111

八ヶ岳の四季シリーズに寄せて

このシリーズを通して触れた八ヶ岳の自然は、忘れがたいほど美しく鮮やかです。ガラスの壁を持つホールは、雄弁に移り変わる自然の表情を伝えてくれます。
第1回の『夏・夜風の誘い』では「ゴルトベルク変奏曲」を演奏しました。変奏が重なるごとに八ヶ岳の夕暮れは深まり、30の変奏の後にアリアが戻ってきた時、星の輝く夜空が広がっていたこと。自然と音楽と時間が一体となった素晴らしい体験をさせていただきました。
第2回の『春・陽光の憂い』は、春の八ヶ岳の引き締まった輝きの中での、矢部達哉さんと宮田大さんとのトリオでした。八ヶ岳の自然が刻々と表情を変える中で、3人それぞれが感じる“何か”が、ひとつの帯となって織り込まれてゆく、そんな稀有な体験をしました。「2時間が本当にあっという間に感じられた・・・」。演奏後、不思議なことに3人の口から同じ言葉が出ました。
そして次回、第3回は『冬・厳雪の語り』は、念願のベートーヴェンの最後の3つのピアノ・ソナタのプログラムです。八ヶ岳の四季シリーズの『冬』、キリリと澄み切った冬の空気の中で演奏するベートーヴェンの30番、31番、32番を思い浮かべると、今から心がときめきドキドキしてしまいます。

<次回公演>

小山実稚恵の四季シリーズ 八ヶ岳の情景(全4回)

今後の開催予定
 最終回 秋・樹林の彩り 2020年10月24日(土)※2020年7月5日(日)午前10時より発売開始。

●小山実稚恵(ピアノ)Michie Koyama

人気・実力ともに日本を代表するピアニスト。チャイコフスキー国際コンクール、ショパン国際ピアノコンクールの二大コンクールに入賞以来、今日に至るまで、コンチェルト、リサイタル、室内楽と、常に第一線で活躍し続けている。
2006年~17年までの壮大なシリーズ『12年間・24回リサイタルシリーズ』は、その演奏と企画性に於いて高い評価を受けた。
2019年からは、新シリーズ『ベートーヴェン、そして・・・』が、全国6都市でスタート。
これまでに国内の主要オーケストラはもとより、モスクワ放送響(現・チャイコフスキー・シンフォニー・オーケストラ)、ベルリン響、ロイヤル・フィル、BBC響、イギリス室内管、アカデミー室内管、ロッテルダム・フィル、シンフォニア・ヴァルソヴィア、ワルシャワ・フィル、モントリオール響、ボルティモア響などと共演しており、フェドセーエフ、テミルカーノフ、マリナー、小澤征爾といった国際的指揮者との共演も数多い。協奏曲のレパートリーは60曲を超える。
また、ショパン、チャイコフスキー、ロン=ティボー、ミュンヘンなどの国際コンクールでは審査員を務める。
東日本大震災以降、被災地の学校や公共施設等で演奏を行い、仙台では被災地活動の一環として自ら企画立案し、ゼネラル・プロデューサーを務めるプロジェクト『こどもの夢ひろば "ボレロ"』を毎年開催している。
CDは、ソニー・ミュージックジャパンインターナショナルと専属契約を結ぶ。
30枚目となる『バッハ:ゴルトベルク変奏曲』は、「レコード芸術」の特選盤に選ばれた。
また、著書としては『点と魂と ―スイートスポットを探して』が、KADOKAWAより出版されており、2019年6月には平野昭氏との共著『ベートーヴェンとピアノ(上巻)』が、音楽之友社から出版される。
これまで、2005年度 文化庁芸術祭音楽部門大賞、2013年度 東燃ゼネラル音楽賞洋楽部門本賞ならびにレコード・アカデミー賞(器楽曲部門『シャコンヌ』)、 2015年NHK交響楽団「有馬賞」、2015年度 文化庁芸術祭音楽部門優秀賞ならびに第28回ミュージック・ペンクラブ音楽賞、2016年度 芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。2018年度 大阪市市民表彰を受ける。2017年度には、紫綬褒章を受章している。

東京藝術大学、同大学院修了。吉田見知子、田村宏両氏に師事。

主催:八ヶ岳高原ロッジ TEL:0267-98-2131