ミナ ペルホネン“dop”はどんな生地?

「もともと祖父母が家具屋をやっておりましてね。家具は30年を超えて引き継がれていくのに、張り地の布はもたない。どうにかならないかなって。ずっと、そう思っていました。それが、この生地の出発点なんです」。と皆川明さん。

「たためる椅子」に張られた、ミナ ペルホネンの生地〝dop”についてご紹介です。

【“dop”とは】

職人の卓越した技術から実現した、裏表異なる色でできた両面を楽しむことのできる「ダブルフェイス」の布です。
イタリア語の"doppio"=「ダブル」に由来し"dop"と名付けられました。

【経年変化が待ち遠しい生地】

日々使い込むことで表面の糸が時間をかけて擦り減り、 年月を経て裏面の新たな色が現れてきます。劣化するというのではなく、 年月を経る中で起こる摩擦によって、布の質感や色に変化が現れます。
使うほどに愛情が深まり、一生添い遂げるものとして大事にしたい稀有な生地です。

【暖かみのある肌触り】

素材はポリエステルと綿。モールスキンという、表面を薄く起毛させたとても肌触りのいい素材です。 一瞬、ウールかと思う暖かみがあります。しかし、ウールの様なチクチク感はなく、なめらかでしっとりとした肌触りです。いつまでも、撫でていたくなる気持ちのよさがあります。

【皆川明氏が、八ヶ岳にインスピレーションを受けて選んだ9色】

八ヶ岳の自然に馴染みやすい、美しい9色です。
皆川明氏ご本人が、八ヶ岳にインスピレーションを受けてセレクトされました。“dop” から4色と、“dop”に蝶の刺繍をあしらった、”dop -choucho- “から5色。

【dop とdop-choucho-】

“マーチンデール”という言葉をご存知でしょうか?
何回の擦り切れに布が耐えられるか・・・という指針になる数です。
“dop”はなんと50,000マーチンデール、“dop-choucho-”は、刺繍があるため5,000マーチンデール。
1日3回座ったとしても・・・、一体隠れている色を見ることができるのは何年後でしょうか?

【国内での繊細な刺繍】

軽やかに優しく舞う、蝶がなんともう繊細で美しい“dop-choucho-”。「ペルホネン」は蝶という意味でもあり、ミナ ペルホネンのシンボル的図柄です。
優れた技術を持つ、国内の刺繍工場にて生産されています。

ストーリー
2019/04/01 ミナ ペルホネン 皆川明さんと吉村順三
2019/04/01 たためる椅子誕生の秘話
2019/05/10 コラボバージョンは、吉野杉でつくりました。
2019/06/06 ミナ ペルホネンの生地“dop”はどんな生地?
2019/06/05 なぜか、自然ワインの第一人者、 岡本英史さんに椅子について聞く。
2019/05/10 たためる椅子のある風景
2019/06/06 お手入れ